【ピアノ練習曲】ブルグミュラー18の練習曲16~18曲目ポイント

こんにちは。なんなん(@nannanchannel) です。ピアノ練習曲「ブルグミュラー18の練習曲」のラスト、15~18曲目の紹介です。

この練習曲の仕上げとなる3曲なので、どんな曲が載っているのか楽しみです。曲名の和訳は全音楽譜出版社のものによります。

16曲目わかれ

「わかれ」という曲名なのに暗さがなく、どちらかというと前向きに進んでいく曲。原語では「セパレーション」と書かれてあるので、人生の流れにしたがって所属の場所で別れて、また新しい場所へ行くのかな…とでも思っている。

卒業式と考えると、節目でおめでたくもあるし、明るく前向きな雰囲気なのもわからなくはない。

ピアノ練習としては左手にメロディー、右手は和音で「(うん)ちゃんちゃん」と3連符できざんでいく。ずっと同じリズムパターンですすむので、和音を刻むリズムが心地よく楽しい練習曲である。和音もそれほど押さえにくい音の形をしていない。

中間部の左手オクターブも、ドーンと威勢よくひける。ピアノ独奏の練習曲では歌の伴奏の代わりになる練習曲をあまり見かけないけど、このわかれという曲はピアノ伴奏曲の練習に近い。

和音奏に慣れるのにとってもよい曲だなと思う。

17曲目マーチ

こちらは前の曲とうってかわって弾きにくい曲。変な間がある。

テンポはきっちり正確に、拍もどこもかしこも4分割ずつきちんと弾いていかないと、ピアノの先生からおしかりを受けそうな空気がプンプンする。

むずかしく感じるのはなぜかなと考えてみたけど、1拍ずつ和音のコードがかわっている場所が多い。ざっとみて8割くらいはそうかなと。

和音を1つずついちいち読んで、1拍ごとに和音の手のポジションを新たに作っていく。これはむずかしくもあり面倒くさい作業となる。

前のわかれという曲で、同じ和音をぽんぽん2個ずつ弾いていく快適さに慣れると、このマーチという曲がとても弾きにくく感じる。きっかりかっちり弾くにはよい練習曲なのだと思う。

またときに必要と思われる合奏タイプのピアノ曲。歌と伴奏という形で合わせる曲が多いけれど、このマーチはtutti(トゥッティ=合奏)の練習で、いろんな楽器が10人とか10種類くらい集まって、みんなで合奏しました、のピアノ曲バージョンなんだなと思った。

編曲作品を弾く練習にもなるのかな?

18曲目つむぎ歌

流れるような右手の旋律、音域広く置いて行く左手の和音伴奏。けっこうピアノの鍵盤を幅広く使っています。

このくらいの曲をキレイに弾けると、「ピアノ弾けた感」が出てくると思います。4拍子で安定感がありますが、1拍に6つずつ音が入っています。

速いから弾きづらいのもありますが、6分割を流れるように弾く上でのむずかしさがあります。手指が思うように動かないから速く弾くのがむずかしいのではないようです。

頭の中でも正確に、「たりらたりら……」と音程とリズムが鳴っていないと、ピアノの鍵盤上でもその通りに実現することはできません。

指が先か頭が先かと言ったら、頭で音楽を鳴らす方が先なんですよね。この曲の6連符は、そんなこと(指より頭が先)を思い出させてくれます。

ブルグミュラー18の練習曲16~18曲目のまとめ

18曲あるピアノ練習曲集の集大成の3曲でした。ブルグミュラー練習曲の中としては大曲な感じがして、楽しく練習できるのではと思います。

音型に合わせた指はこび、正確な音程とリズム(音程はピアノがだいたい作りますが)、強弱記号や音楽表現の記号の実現、曲想の表現など、ピアノの基礎的なことが練習できるとてもよい本だと思います。

お子さんがピアノ教室でこの練習曲集を習うときには、全曲でなくいくつかの抜粋で使われることが多いんじゃないかと思います。

大人の趣味のピアノの人にも人気が高い曲集です。1番から順にやるというよりも、お気に入りの曲、好きな曲にチャレンジしてもいいのではないでしょうか。