こんにちは。なんなん(@nannanchannel)です。
中級くらいのピアノ練習曲、ブルグミュラー18の練習曲についてお話しています。
この記事では10,11,12曲目の曲について、曲の紹介や練習のポイントになりそうなことを書いてみます。
※曲名の和訳は全音楽譜出版社によります。
10曲目 素早い動き
見るからに「速さの練習!」という曲。左は単純な伴奏。右手はくるくる回るような音型で上がったり下がったりして弾いていく。基本の音階で80%くらい弾けるんだけど、残りの20%がアレンジされた音型になっていく。このアレンジされた所をどうやってクリアするかというのが、曲っぽくていいのかもしれない。
調はハ長調。調号という全ての音にシャープやフラットをつけてという指定はナシ。昔はピアノの白い鍵盤ばかりだと「弾きやすい~」と思ったのだけど、どうもそれは勘違いのよう。
たまに黒鍵盤、黒鍵が入っていないと、目印になる場所がなくてわかりにくい。全部白い鍵盤だと、いきおいでだーっと弾いてしまい、弾いた音の数でも数えないとつい弾き過ぎてしまうくらい。このピアノ練習曲はときどきだけど黒い鍵盤が入っているので、そこそこ弾きやすく、よい速さ練習ができると思う。
あとは8分の6拍子というのがポイント。6拍子は3×2拍の扱いとなり、3つ均等に入れるリズムで1,2,1,2とやっていく。フレーズを長く弾いたり、音型が弾きにくいと、6拍子ではこんがらがりやすい。
11曲目 セレナード
楽譜を開くと飾りの音符で一面真っ黒。ひょえーと思ってしまうのは私だけでしょうか?
この曲はピアノでメロディーを弾きつつ伴奏も弾きつつ、分散和音でチャリチャリ飾りを入れていく曲です。分散和音は、特別音の幅が広いというわけではないけど、次々と飾り装飾音がやってくるので、弾くべき音にサクサク指をはめていくのが忙しい(>_<)。
この作業の細かさ、正確さはアクションゲームでなにか降ってくるのを確実によけるとか打つとかいう作業にとっても近いと思っている。細かな作業をすると息が詰まりがちになるが、なるべく息をとめないで済むように、細く長くわずかに流れる呼吸をしてしたい。
分散和音で飾りをつけていく練習だが、和音が1こずつ種類が変わっていく。ぽろろんと3つ弾いたときに一つの和音に聴こえるようにしつつ、和音の種類が変わったらその和音のカラーに合うような響きがついてくるようにしたい。
12曲目 森での目覚め
オクターブ練習。ブルグミュラー練習曲は、オクターブの導入をそろりそろりと入ってくれてありがたい。このピアノ曲集の1つ前、有名な25の練習曲なんて、オクターブ出てきたっけ?というくらい記憶にない。
「森での目覚め」では曲の前半、中盤では分散のオクターブ練習となっている。一度にポンと押さえないで、下上下上…と弾いていく。
これけっこうやりにくい。一度にポンと押さえるオクターブの方が、指先が鍵盤に届くのなら苦労なく弾ける。分散のオクターブだと、下上と弾いて、次のポジションに移動して下上と弾いて…と手間がかかる。
1こずつ弾くことで手指が自由になる時間があるが、その自由があるために手の持っていきどころがわからなくなりやすい曲だなと思っています。
ブルグミュラー18の練習曲10,11,12曲目のまとめ
全18曲のうち10~12番目の曲なので、そろそろ後半入りとなる3曲。速さの練習、装飾用の分散和音の練習、分散しているオクターブ中心の練習となっている。
曲の最初から最後まで、ずっと一つの目的のために練習するので、テクニックを得ることに集中しやすい。
そしてそこそこ曲想もつけられる。よい練習曲だと思います。7~9曲目のときにも書きましたが、余裕をもって正確に弾くには、見た目ほど簡単な曲ではないんじゃないかなと思っています。