[ピアノ曲練習]フォーレ舟歌(バルカローレ)5番、6番

こんにちは。なんなん(@nannanchannel) です。
本日はフランスの作曲家、ガブリエル・フォーレのピアノ曲を練習しました。
バルカローレこと舟歌の5番、6番です。
練習の感想など書いてみます。

舟歌5番、6番長さの違い

手持ちの楽譜(インターナショナルミュージックカンパニー、水色の楽譜)では、舟歌5番は10ページ、6番は8ページの長さでした。
ピティナのピアノ曲辞典によると、5番が6分半、6番が3分半となっています。
5番の方がゆったりしたテンポ、6番の方が流れのあるテンポの舟歌なので、ページ数があまり変わらないわりに5番の演奏時間が長くなっています。
聴いた感じも、5番の方はスケールの大きさを感じさせます。

舟歌5番、6番調性の違い

舟歌5番は短調、ファのシャープの短調(嬰へ短調)で始まります。
しかし2段ばかり進むと同じファのシャープの長調(嬰ヘ長調)に変わるようです。
ページの変わり目ころに嬰へ音と同じ鍵盤となる変ト音(ファのシャープとソのフラットはピアノの鍵盤上同じ位置)の長調となります。
嬰ヘ長調、変ト長調、同じキーをたどるのに高めの調に聴こえたり低めに聴こえたりするのが不思議です。
その後も最初の短調に戻ったり♭3つの長調に寄り道したり、一見きいただけではよくわからない不思議な転調をしながら曲が進んでいきます。
長調か短調かもわかりにくいです。
舟歌6番の方はメロディーラインも明快で、調性も長調らしい明るい音色の曲です。
中間部は♭でなく♯の長調で、5個もシャープがついているのでかなり明るさがあります。
5番のわかりにくい曲調と6番のわかりやすい曲調は対照的です。

拍子、リズムの違い

舟歌5番は和音の多い曲で、拍子は8分の9拍子からスタートします。
3拍×3の9拍子です。
9拍子のところは素直に3拍×3で見ていい所もたくさんありますが、2+2+2+3拍と最後だけ3拍、あとは2拍で見た方が見やすい所も多くありました。
ずっと9拍子で進むのではなく、途中から6拍子になります。
少し進みが良くなるような感じがします。
4分の2になるところもあり、9拍子に戻るところもあります。
途中から9拍子に戻った所はボリュームがあるように感じられます。
舟歌6番の拍子は8分の6拍子で、ずっと一定のリズムで進みます。
リズムのことでは楽譜が読みやすいです。
中間部は少しリズムが読みにくくなっていて、左手が2小節にまとめた方が見やすい場所がありました。
3+2+2+2+3と、1小節目と2小節目の間にまたがって2拍つながっている所がいくつかあります。
小節の間にスラーがかかっている左手の所は、2小節まとめて12拍分で読んだ方が意味がわかりやすいようです。

フォーレの舟歌の和声について

フォーレの作った曲には、減和音のほか増和音の和声が多く使われているのではないかと考えています。
3和音で説明しますが、長調となる長和音、短調となる短和音のほかに、不気味な感じのする減和音、意表をついたような音のする増和音という種類があります。
減和音はたとえばド、ミ♭、ソ♭と音程が狭く、増和音はたとえばド、ミ、ソ♯と和音間の音程が広い3和音になります。
和声学、和音分析を学んでいないので一つ一つの和音の性質を調べることがまだできません。
先にピアノで弾くことにより、減和音、増和音が曲の中にあるのだとしたら、慣れていこうと思っています。

フォーレ舟歌5番、6番の練習のまとめ

今までは舟歌6番のような明るく明快でわかりやすいノリの良い曲が好きでした。
しかし最近は声楽の勉強を始めたためか、暗さのある曲、重苦しさのある曲の良さも好むようになりました。
舟歌5番は和音の多い曲で、メロディーも何をやっているのかよくつかめません。
でもそのつかめなさに魅力を感じてきたため、これからも練習を続けていこうと思っています。
明るい舟歌6番は3年くらい前から少しずつ譜を読んで練習してきました。
5番の練習と一緒に、6番も弾き込んで行こうと思っています。